
可愛い保護犬がメディアに登場するようになって、ペットショップで子犬を買うのではなく、保護犬を迎え入れようとされる方が増えてきているように思います。
しかし、無料の子犬を迎えたいと言うと「犬を買うお金がない人が無料の保護犬を飼うのは間違っている!無料で子犬をもらって飼おうとするな!」と、悪人や貧乏人扱いしてくる人がいますが、保護犬を引き取ることは決して卑しくありません。
「犬にお金をかけられない飼い主は恥ずべき」という風潮を感じますが、その考えはこれからの日本人にはふさわしくなく、時代に合わせてアップデートする必要があります。
今回は、子犬を無料で譲ってもらって迎えたいと考えている方に知ってほしいことを書いたので、よろしければご覧ください。
無料で子犬を譲ってもらっても育てるのにお金は必要。
犬のしつけは教室に行って習いましょう。
ドッグフードは、ヒューマングレードやグレインフリーの高級なものを選び、足りない栄養はサプリメントで補いましょう。
いつもと様子が違えば、すぐに動物病院で診てもらいましょう。
写真映えする可愛い服を着せてあげて、みんなからイイネと言ってもらいましょう。
それらができないのであれば、犬を飼う資格はありません。
貧乏人に飼われる犬は可哀想なんです。
って、
遠まわしにこんなことを言う人がいますが、これって本当でしょうか。
飼い主が見つからなかったために殺処分されている犬がいるのに、それでも、お金がない人に飼われる犬のほうが不幸なのでしょうか。
そもそも、人が飼育放棄するのは、金銭的理由からなのでしょうか。
お金がないから犬を捨てる?
調べてみると、飼い主が犬を捨てる理由は大きく分けて9つあることがわかりました。
- 飼い主の病気・傷病等(43%)
- 離婚(17%)
- 転居(13%)
- 経済的理由(6%)
- 問題行動(6%)
- 苦情(6%)
- 遺棄拾得(2%)
- 動物の老齢・傷病等(2%)
- 不明(5%)
2017 年 4 月~11 月に関東地方の動物愛護団体に動物保護依頼をした飼い主 149 名(男性 35名:女性 67 名:不明 47 名)を対象に調査を行った。
「経済的理由」で飼育放棄される犬の割合は全体の6%なんです。
経済的理由で飼育放棄した人は、倒産や生活保護などでペットの飼育が困難になり、自分の生活がままならないほどお金に困っている状況だったそうです。(「お金がない人は犬を飼うな」って言う人が指すのは、こういう生活苦の人ではなく、犬にお金をかけられない人のことでしょう。)
その他の項目でお金が関係していそうなのは「離婚」や「動物の老齢・傷病等」ですが、それらを足しても25%です。全体の1/4。
じゃあ飼育放棄の理由で何が最多かというと「飼い主の病気・傷病等のため飼育困難(43%)」なんです。(飼育放棄される理由のほぼ半数。)
犬を終生飼育できない可能性が高い人は、お金がない人ではなく、病気やケガをしたときに頼れる人がいない人だということがわかります。
飼育放棄について注意喚起したければ、「飼い主の病気・傷病等のため飼育困難」のほうを考えないといけないんですよね。
「飼い主の病気・傷病等のため飼育困難」が理由で飼育放棄してしまうのは、一人暮らしが理由かと思ったのですが、おそらく高齢化が理由でしょう。飼い主が亡くなったり、病気やケガで入院することになったときに、親族も高齢だと引き取ってもらうことが難しく、飼育放棄せざるを得なくなってしまいます。
つまり、犬を飼って大丈夫かどうかは、お金があるかどうかよりも、飼い主の年齢や家族関係のほうが大事だとわかります。
愛犬と共に入所できる老人施設はまだまだ少ないので、もっと増えればいいのですが。
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ペットを飼育放棄する主な理由
下記は、実際に飼育放棄の理由として挙げられたものです。
将来自分にあてはまりそうな項目がないかチェックしてみましょう。
飼い主の都合で飼育放棄
- 世話ができない
- 飼いきれない
- 飼主の死去
- 日常生活に支障をきたしている
- 飼主高齢のため
- 離婚
- 病人あり
- 老人病気
- 母の痴呆がひどい
- 親の面倒をみなくてはならない
- 飼主の老齢化
- 子どものアレルギー
- 小さい子どもがいる
- 孫が喘息になり飼えなくなった
- アパートのため
- 一戸建てでなくなる
- 引っ越し先が公団
- 引っ越しで飼えない
- 飼主が入院
- 夫単身赴任、妻喘息入院
- 忙しくて面倒見切れない
- 家庭の事情
- 独り暮らしで不在が多い
- 会社勤め
- 飼主が老人ホームに入った
- 世話をする人がいない
- 飼主入退院繰り返し
- 散歩不可能
- 年金生活で犬を入院させられない
犬の状況で飼育放棄
- 成犬でもらいなつかず給餌不可能
- 育てるのが困難
- 家族になじめない
- 夜鳴き
- 家族を咬んだ
- 雷の時に暴れる
- 狂暴
- 咬み癖
- 暴れる
- 家族を咬む
- 小さい頃のトラウマがあり咬み癖
- 飼主に従わずこれ以上飼えない
- おとなしすぎる
- 家の中を汚す
- 脱走する
- 皮膚病
- 犬が皮膚病で手に負えない
- 24時間吠えている
- 散歩できない
- 老衰
- 高齢(ボケ)
- ガン
- ケガ
- 子犬産まれる
- 多すぎる
- たくさん産まれたため
- 現在2匹いるので多すぎる
- 増えすぎた
- 多頭飼育
引用元飼い主が動物を捨てる理由とは?/動物実験廃止・全国ネットワーク
やはりお金の問題だけでなく、高齢化や離婚の増加など、今の多様化した日本人の暮らしに、ペット業界のハード面が追い付いていなのが問題のような気がします。
ペット業界が推すものに惑わされないで。
終生飼育しやすくなるサービスが増えればいいのですが、ペット業界が推すのはSNS映え。
高額なペットフードを売るために原材料がどうこう言ったり、本来必要ではないペットグッズを売るために、犬はステータスアイテムだというイメージを植え付けたり。
「お金がないなら犬を飼うな!」って、犬が可哀想というより「金かけてないダサい犬連れてたらインスタ映えせえへんで!」みたいな煽りに聞こえてしまいます。
そして煽られ続けた挙句、私たちはお金をかけてもらえない犬を見て「不幸だ」「可哀想だ」と思ってしまうようになりました。
愛犬と飼い主の間でコミュニケーションを楽しむだけなら、他所の犬と容姿を比べることも、可愛い服も必要ないのに。
周りからイイネと言ってもらうために犬を飼いたいと思う人が増えてしまっているような気がします。
「犬にお金をかけるのが正しい飼い主」だと刷り込むペット業界の風潮に惑わされず、お金がないのであれば、ないなりの飼育をすればいいんです。
ものすごく色んなデータをもとにして理論的に「お金がない人は犬を飼うべきではない」と主張する人がいますが、世の中を本気で変えたいなら、「お金に余裕ある人は犬を飼うべき」と主張するべきなんですよね。
もしくは、お金がない人が犬を飼うのに何が必要かを考える。
ホームレスに飼われる犬。
「お金がない人」と聞いて、私の頭に浮かんだのはホームレスでした。
ホームレスが犬を飼っているイメージがあったので調べてみたところ、アメリカの動物愛護団体の記事にたどりつきました。
アメリカにいる350万人のホームレスのうち、5~10%が犬や猫のペットを飼っていて、
ホームレスは自分の食事を犬に分け与えることになっても、ペットから得られる温もりや安らぎに価値があると感じ、ペットを飼うそうです。
そんな犬を飼うホームレスに対して、「ホームレスから犬を引き離すべき」だとか、「ホームレスは犬を飼ってはいけない」なんて内容は一切書かれていないんですよね。
じゃあ動物愛護団体は何をしたかっていうと、ホームレスが飼っている犬に食事を支援しました。
結果、ホームレスがきちんと食事がとれるようになります。
飼い主が健康になる → 仕事を頑張れる → 経済的に安定する
っていう流れを期待した支援です。
ホームレスに飼われる犬をかわいそうに思って「犬を飼うな」と言ったって、言ってる自分が気持ちいいだけで、誰も幸せにはできないんですよね。
その考え方をもとにすると、保護犬に飼い主を見つけてあげたいのであれば、無料で子犬を譲ってもらおうと考えている人を貧乏人扱いして遠ざけるようなことを言うのは違います。
人間だって、すべての子供がお金持ちの家庭に生まれるわけではありません。それでも生きています。
飼い主の生活の質とおなじ程度を飼い犬にも保障し、犬を人間よりも下の存在として雑に扱わないことが大事ではないでしょうか。
介護士なので言わせてもらいますが、みなさん自分の親でさえ年老いて面倒がみれなくなったら介護放棄しているんです。だけど長い年月をかけて「つらいときに人を頼るのは恥ずかしいことじゃない」っていう考えを広めてきて今に至ります。今の時代に「最後まで自分で親の面倒をみろ」なんていう介護士はいません。在宅介護がすすんでいますが、それも助けを借りながら自宅で最期まで暮らせたらいいよねっていう考えです。
犬の場合は、頼りたいときに頼れる場所がないことが問題だと思うんです。
「お金がないなら犬を飼うな!」と言うだけでは、生まれてすぐに保護され誰にも飼われずに死んでいく犬が増えるだけ。お金がなくても終生飼育できるなら飼ってあげてほしいなと私は考えます。
そして「お金がないなら犬を飼うな」と犬のために言う人は、身近な人が困ったときに頼れる人になってあげてください。それが飼育放棄される犬を減らすことにつながりますから。
お金持ちでないなら「お金がない人は犬を飼うな」と言う保護団体には近づかないほうが無難です。
「ペットショップで犬を買うお金もないなら保護犬を飼うべきではない」と、あえて人を遠ざけるようなことを言う保護団体の方がいるのがなぜなのだろうとずっと考えていました。
保護犬に飼い主を見つけてあげるためなら、少しでも多くの人と出会うチャンスを与えてあげるべきだし、
買うと高いペットショップの犬ではなく保護犬を飼おうと考える人が増えて、ペットショップが不要になるほうが捨てられる犬が減っていいのになぜだろうって。
ようやく私なりに納得のいく答えが出て、それは「保護活動を生業としている人がいるから」という結論に至りました。
犬を保護して譲渡するだけでは、病院代などがかかって普通に考えると生活なんてできないはずです。それなのに、他に何か仕事をされている様子もなく保護活動を続けられている方がいます。
そういう人は、寄付金を給与にあてて生活されているんですよね。
そして、そんな人が言う「お金がないなら犬を飼うな」というのは、「お金に余裕のない人は私に近づかないで」という意味であり、「お金に余裕ある人とお近づきになりたい」という意味なんです。
譲渡したあとも、里親となってくれたお金持ちと関係を維持し、お金持ちとの繋がりを広げながら、寄付金を集めて保護活動を継続されているのでしょう。
そう考えると「お金のない人は犬を飼うな」という言葉が理にかなってきます。保護犬のためというか、保護活動を継続するために理にかなった言葉。
終生飼育はできるけれど援助できるほどのお金持ちではないという人は、そういう保護団体には近づない方が無難でしょう。お互いに不愉快な思いをするだけです。
そういったトラブルを避けたければ、都道府県の動物愛護センターを訪れてみてください。
都道府県の動物愛護センターでもし「お金がない人は犬を飼ってはいけませんよ」と言われたとしたら、それは純粋に「犬を飼うには餌代のほかにも病院代もかかってきますが払えますか?」という意味です。
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