三輪山で営む食事処「山辺の道 花もり」で美味しい素麺をいただきました。ペットもOK！

大神神社の近く、山の辺の道で営まれている小さな食事処「山辺の道 花もり」を訪れました。

奈良県桜井市の名産「三輪そうめん」はもちろん、スイーツや飲み物まで店主のこだわりが感じられ、何度も足を運びたくなるお店です。

ルル

大神神社の近くでペット同伴でランチがいただけるお店です。

心和らぐ三輪そうめんをいただきました。

山辺の道に店を構える「花もり」への行き方

花もりは、三輪山の麓から奈良へと通じる山辺の道に店を構えていて、車ではアクセスできないので散歩がてら歩いていきます。

大神神社の駐車場（無料）に車をとめて、大神神社を参拝してから花もりへ。（大神神社を通らずに行くこともできます。）

大神神社

本殿の前を通り過ぎ、狭井（さい）神社のほうへ。

狭井神社が見えてきたら、檜原（ひばら）神社のほうへ歩きます。

「山の辺の道」と書かれた道へ。

山の辺の道は、三輪山の麓から奈良へと通じる道として「日本書紀」に名が残されている、奈良と桜井を結ぶ古道。今も「記紀・万葉集」ゆかりの地名や伝説が残り、数多くの史跡に出遭えるため、観光客が訪れます。

＞＞＞山の辺の道｜歩く・なら

以前に訪れた天理の長岳寺が山の辺の道の近くにあったということは、大神神社から長岳寺へ歩いて行けるということですね。

ジブリの森みたいな山の辺の道をずんずん歩いていきます。

春は緑が爽やかで気持ちいい。

山の辺の道を歩いて、5分ほどでお店が見えてきました。

山辺の道 花もり

知る人ぞ知るって風貌ですが、山の辺の道がハイキングコースなのでけっこう人通りがあります。

雰囲気、料理、人柄、すべてが何だか心地いい

暖簾をくぐると、中から「いらっしゃいませー」と声が。

奥にクマさんみたいな大柄の、見た目からして美味しい料理を出してくれそうな店主が立っていました。

店内はカウンター席のみで、テーブル席が屋外にあります。

犬連れなので、テーブル席を利用させていただきました。

庭を通り抜ける冷たい春の風が、歩いて火照ったカラダに心地いい。

自家製ジンジャーエールと御神饌（ごしんせん）そうめんを注文しました。

御神饌とは神様に供える食事を意味します。このときは意味がわからず家に帰って調べましたが、店主に御神饌そうめんの由来を聞いたら丁寧に説明してくれると思います。

メニューにのっている食べ物全部おいしそう。夏季限定のかき氷もかなりこだわっているみたいなのでまた食べに来よう。

ジンジャーエールは、目の前で炭酸水にジンジャーシロップを入れて作ってくれました。時期によってショウガの辛さが違うそうです。

御神饌そうめんは、にゅう麺にしました。（冷たいのも選べます）

この地域の人は、三輪そうめんを食べて育っているので、素麺はこれが普通だと思っていますが、安物のそうめんを食べたときにはじめて三輪素麺の美味しさに気付くんですよね。美味しい素麺って、喉越しが違うんです。

色んなダシが出る具材がのっている御神饌そうめんは、三輪そうめんと少しづつ絡めて味の変化を楽しみながらいただきます。

御神饌そうめん（800円）

私がそうめんをすすっている後ろで、私と同じくらいに来店したご婦人二人が何やら店主に話しかけている。

気になって振り向くと薪ストーブが置いてあり、お店で出しているご飯を薪ストーブで炊いていると店主が話されていました。

振り向くと薪ストーブ

次にご婦人は、庭の木に目を付け店主に聞いている。

「モクレンの木は、桜が咲く前に花を咲かせ、その頃になると電話で確認して遠くからいらっしゃる方もいるんです」と優しく答える店主。

見上げるとモクレン

ご婦人の質問はとても前向きで参考になるし、店主の自然体で話す口調は聞いていてとても心地いい。

ネットで問題解決してしまう私はもっと人に直接聞く習慣を身に付けないといけないなと、そうめんすすりながらフムフム聞いていました。

次は愛犬に興味をもったご婦人。

声をかけたり、手を差し出したりしても、唸り返す愛犬。

大体の人はそれで興味をなくすけれど、あきらめないご婦人。

ウーウー唸りかえす愛犬に向かって「おすわり！」と言い返し、最後にはウーウー言いながらお座りした愛犬。

愛犬がお座りしたのに満足し、そばにいた私に話しかけてくれました。

「わたしたち神奈川と東京から来て、大神神社でさっき知り合ったんですよ」と。

年齢差のあるご婦人二人を勝手に作家と秘書的な関係だと思い込んでいたら全然違いました。

関東から一人旅で奈良を訪れ、大神神社で知り合った人と仲良くなってこの店にたどり着くなんて、小説に出てくる旅人みたい。

お店の雰囲気、料理のクオリティ、店主の人柄、すべてがとてもいい塩梅。

ここにいると、ソーキそばを食べた沖縄のすーまぬめぇを思い出します。

よくわかりませんがものすごく落ち着くんですよね。緑に囲まれていて、キレイな空気が流れているのを感じられるからでしょうか。

奈良県で同じ気分を味わえるこんないいところがあったなんて。

山辺の道 花もりのアクセス情報。